SDGs_減容システム

Sustainable Development Goals

医療用磁気分解減容装置

磁気熱分解減容装置について(概論)

大気をコンプレッサー等で吸引し、磁場を通過させます。この磁場は、永久磁石で発生させます。ここで電磁石を使用すると、電気の使用によりコストの問題が生じるため、永久磁石を使用しています。

磁力自体が電子のスピンにより生じるものなので、電子は磁場を通過することによりエネルギーを得ます。スピン量は変わらないので、波動方程式に変化が生じます。位置エネルギーが変化した場合、励起して副軌道が遷移します。ポテンシャル以上のエネルギーが与えられた場合には、電子は自由電子となりすべてが運動エネルギーの上昇となります。
励起によってエネルギー準位の上がった電子や自由電子は周辺の原子に影響を与えます。

通常、共有結合により原子が結合して分子を形成しています。共有結合は最外殻の電子のみが原子間で共有されています。共有電子のポテンシャルは、それ以外の各々の原子に属する電子よりも低くなっています。上記のエネルギー準位の上昇した電子は、この共有電子のみに影響を与え、その位置エネルギーを変化させることで結合を壊裂させる確率が上がります。その結果、分子が分解します。

当然、共有結合に使われている電子以外、すなわち各々の原子内の電子殻に存在する電子にも影響を与える確率は存在します。しかし、その前に最外殻の電子が影響されて壊裂が起こるため、新しい電子が最外殻に入り込みます。一般的に、最外殻の電子に比べてその内側の電子殻にある電子はエネルギー準位が高いため、共有結合が壊裂した後は内側の電子よりも他の共有結合分子(の電子)に大きな影響をもたらします。つまり、共有結合が壊裂した後にエネルギー準位の高い電子がその内側の電子殻の電子に影響するよりも、他の原子に影響を与える確率の方が高いものと思われます。
この基本原理から、イオン結合や共有結合により成立している分子構造は壊裂しますが、金属の分解は起こらないことが分かります 。また、酸素と電子殻のエネルギー準位が低い状態で結合した酸化物は、酸素自体が基底状態で不対電子を含んでいるため、分子の壊裂しづらいことが解ります。
以上から、一般廃棄物としてみると、金属、ガラス、セラミック等は残渣として残ることになるわけです。

磁気熱分解減容装置について(NEOSONIC)

残渣物について

磁気熱分解装置の分解過程は、ネオジム(永久磁石)の磁力線により有機物に微弱振動を与えて分子構造を分解し、分子を原子化することで気化させる技術です。その際に崩壊熱が発生し、さらに分解が促進されるといえます。
起動時は、まずは木チップ等を用いて、分解室内の対象物の一部を加熱して沸点もしくは昇華点を越えさせます。対象物の一部がガス化して励起電子(磁場を通過した空気が持つエネルギー)の受容体になるようにします。その後のプロセスは前項の概論の通りです。
有機物は、還元的雰囲気(空気の無い状態で加熱する状態で燃焼ではない)では173℃を超えると、自分で熱を出して(自発熱)炭化が進みますので、非常に経済的です。
しかし、釘などの金属類およびセラミック・ガラス成分は分解できないので、装置下部の点検口より定期的に排出する必要があります。ガラス、金属は再資源化いたしますが、比重の軽いセラミックパウダーは、磁気熱分解装置に再投入することにより新たな分解を促進できる触媒の役目を果たします。
このセラミックパウダーは、まだ原子レベルでは粒子が大きく再度、炉内に戻すことにより、その原子はさらに分解を繰り返し極小化していきます。これを繰り返すことにより、気化されるレベルまで到達するため、金属・ガラス以外のごみが出ないシステムとなります(産業廃棄物の扱いになる「燃え殻」が発生しません)。

排ガス、廃液、環境事故防止

磁気熱分解装置から排出される不要なガス、また処理灰、処理液については、複数の分析センターにおいて以前より調査を行い、いずれもダイオキシン類などが国の基準以下であることが証明されています。
従って、環境保全の上で支障になることはないと考えております。磁気熱分解装置は、高温燃焼炉ではないのでダイオキシンの発生メカニズムの範囲外の装置であります。さらに装置内には、反応性の非常に高いマイナスイオンが形成され、その極めて高い酸化力で有害物質を分解します。

運用・保守

  1. 永久磁石交換(10年後)
  2. 補助燃料不要
  3. 運転停止(約2時間)
  4. 機種(処理容量:3㎥/24時間)
  5. 分解温度:100~300℃前後(ダイオキシン発生温度 400℃以下での分解)